カテゴリー

コヨミとコトバ

暦をたどりながら、気になる言葉を集めてみました

小雪 しょうせつ
冷え込みが厳しくなり、そろそろ山では小雪がちらつき始めるころ。
新暦で11月22日~12月6日ごろ

虹蔵不見(にじかくれてみえず)」(11月22日ごろ)光が弱くなり、虹を見かけることが少なくなるころ。第15候「虹始見」の春に現れた虹が、冬になり姿を隠すころ。「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」(11月27日ごろ)冷たい風が吹き、木々の葉を払い落とすころ。朔風とは北西方向からの季節風で、木枯らしのこと。朔は北をあらわす。
橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」(12月2日ごろ)橘の実が黄色くなってくるころ。橘は古くから日本に自生する常緑樹。国内の柑橘系で唯一の野生種とされている。葉が青々と茂ることから「永遠の命」を象徴する。

二十四節気は中国華北地方の気候から伝わった暦なので、現代の日本の都市部(平地)でのくらしと比べると少し寒さが厳しく感じます。日本の農作業の目安として定着した七十二候は、見えていなかった季節に気づかせてくれるような気がします。5日ごとの変化は少し慌ただしいですが、昔の人はそれだけ細かく季節を感じていたということでしょうか。

混群
葉が落ちかけた大きな櫨の木が、突然にぎやかになりました。見ているそばから、鳥が次々とやってきます。よく見ると、鳥の種類はいろいろで、枝の先の櫨の実をついばむ鳥、虫でもいるのか枝をつつく鳥、キョロキョロと警戒している鳥、朗々と歌う鳥。樹上での過ごし方もそれぞれ。
後で知ったのですが、この時期、異なる種類の鳥たちは行動を共にし、身を守り合いながら過ごすそうです。寝るときは別々ですが、日中は移動の途中で加わったり離れたり、離合集散を繰り返すのだとか。鳥の群れが去ったあとの深い静寂に、冬の訪れを感じました。